Windows 向けパッケージマネージャー Scoop のインストールと基本的な使い方
Windows のコマンドラインパッケージマネージャー Scoop のインストール手順と基本コマンドを解説します。
Scoop とは
Scoop(スクープ)は、Windows 向けのコマンドラインパッケージマネージャーです。パッケージマネージャーとは、ソフトウェアのインストール・更新・削除を一元管理するツールのことです。
公式サイト: https://scoop.sh/
Scoop を使うメリット
Scoop には以下のメリットがあります。
- 管理者権限(UAC)が不要: 通常のユーザー権限でインストールできます
- PATH 汚染を防止: アプリごとに独立したフォルダで管理されるため、システムの環境変数が散らかりません
- 依存関係の自動解決: 必要なライブラリやツールを自動でインストールします
- コマンド 1 つで更新: すべてのアプリをまとめて最新版に更新できます
PATH(パス)とは、コマンドを実行するときに Windows がプログラムを探す場所のリストです。Scoop は専用のフォルダでアプリを管理するため、PATH が整理された状態を保てます。
前提条件
Scoop をインストールするには、以下の環境が必要です。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| OS | Windows 7 SP1 以降(Windows 10 以降を推奨) |
| PowerShell | バージョン 5.1 以上(Windows 10/11 には 5.1 が標準搭載) |
| .NET Framework | バージョン 4.5 以上 |
Windows 10 以降を使用している場合、PowerShell と .NET Framework は標準でインストールされているため、追加のインストールは不要です。
Windows 7/8 または Windows Server 2008/2012 を使用している場合は、Windows Management Framework 5.1 をインストールして PowerShell を 5.1 にアップグレードする必要があります。
Scoop のインストール
PowerShell の実行ポリシーを設定する
Windows では、セキュリティのため PowerShell スクリプトの実行がデフォルトで制限されています。Scoop をインストールするには、この設定を変更する必要があります。
-
スタートメニューで「PowerShell」と検索し、「Windows PowerShell」を開きます
-
以下のコマンドを実行して、実行ポリシーを変更します
# PowerShell スクリプトの実行を許可する(現在のユーザーのみ) Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
- 確認を求められたら、
Yを入力して Enter キーを押します
RemoteSigned は、ローカルで作成したスクリプトは実行を許可し、インターネットからダウンロードしたスクリプトは署名付きのもののみ許可する設定です。これはセキュリティと利便性のバランスが取れた推奨設定です。
Scoop をインストールする
実行ポリシーを設定したら、以下のコマンドで Scoop をインストールします。
# Scoop のインストールスクリプトをダウンロードして実行 Invoke-RestMethod -Uri https://get.scoop.sh | Invoke-Expression
または、短縮形のコマンドでも同じ結果になります。
# 短縮形(上記と同じ動作) irm get.scoop.sh | iex
インストールが完了すると、以下の場所に Scoop がインストールされます。
C:\Users\<ユーザー名>\scoop
インストールの確認
インストールが正常に完了したか確認しましょう。
# Scoop のヘルプを表示 scoop help
ヘルプメッセージが表示されれば、インストールは成功です。
基本的な使い方
アプリを検索する(scoop search)
インストールしたいアプリが Scoop で利用可能か検索できます。
# キーワードでアプリを検索 scoop search git
検索結果には、アプリ名とそのアプリが含まれるバケット(リポジトリ)が表示されます。
アプリをインストールする(scoop install)
アプリをインストールするには、scoop install コマンドを使います。
# Git をインストール scoop install git
複数のアプリを同時にインストールすることもできます。
# 複数のアプリを同時にインストール scoop install git python nodejs
インストールが完了すると、すぐにコマンドラインから使えるようになります。
インストール済みアプリを確認する(scoop list)
現在インストールされているアプリの一覧を確認できます。
# インストール済みアプリの一覧を表示 scoop list
アプリ名、バージョン、インストール元のバケットが表示されます。
アプリを更新する(scoop update)
Scoop でインストールしたアプリは、コマンド 1 つで更新できます。
# Scoop 本体とバケット情報を更新(まずこれを実行) scoop update
# 特定のアプリを更新 scoop update git
# すべてのアプリを一括更新 scoop update *
scoop update(引数なし)は、Scoop 本体とバケット情報のみを更新します。アプリ自体を更新するには、アプリ名を指定するか * で全アプリを指定してください。
更新可能なアプリがあるか確認したい場合は、以下のコマンドを使います。
# 更新可能なアプリを確認 scoop status
アプリをアンインストールする(scoop uninstall)
不要になったアプリを削除できます。
# アプリをアンインストール scoop uninstall git
アプリの設定ファイルも含めて完全に削除したい場合は、-p オプションを付けます。
# 設定ファイルも含めて完全に削除 scoop uninstall -p git
よく使うコマンドまとめ
| コマンド | 説明 |
|---|---|
scoop search <キーワード> | アプリを検索 |
scoop install <アプリ名> | アプリをインストール |
scoop list | インストール済みアプリを一覧表示 |
scoop update | Scoop 本体とバケット情報を更新 |
scoop update <アプリ名> | 特定のアプリを更新 |
scoop update * | すべてのアプリを更新 |
scoop status | 更新可能なアプリを確認 |
scoop uninstall <アプリ名> | アプリをアンインストール |
scoop info <アプリ名> | アプリの詳細情報を表示 |
scoop cleanup * | 古いバージョンを削除 |
scoop cache rm * | ダウンロードキャッシュを削除 |
scoop checkup | 問題を診断 |
scoop help | ヘルプを表示 |
まとめ
この記事では、Windows のパッケージマネージャー Scoop について解説しました。
- Scoop はコマンドラインでアプリを管理できる便利なツールです
- 管理者権限不要で、PATH 汚染を防ぎながらアプリを管理できます
scoop install、scoop update、scoop uninstallが基本コマンドです- 問題が起きたら
scoop checkupで診断できます
Scoop を活用することで、開発環境のセットアップや管理が効率的になります。